デジタル人民元がもたらす決済革命:「海外版e-CNYアプリ」ガイドが公開!
中国人民銀行が3月18日、デジタル人民元の海外版(e-CNY APP)アプリの利用ガイドを発表した。海外から訪中するビジネスパーソン等に向けて編纂されたもので、中国語と英語の2か国語併記で解説が行われている。
同ガイドによると、世界210以上の国や地域の携帯電話番号でデジタル人民元アプリのアカウント登録およびウォレットの開設が可能になっている。これまで現金決済に頼らざるを得なかった外国人の消費行動も大きくスタイルが変わりそうだ。
利用方法がよりシンプルに
中国人民銀行が3月18日に公開したデジタル人民元決済ガイド(e-CNY APP)によると、アプリ利用者は運営機関の銀行口座を所持していなくても、デジタル人民元ウォレットを開設できる。
同ウォレットの開設はアプリ内で簡単に行うことができ、チャージ額は最低100元が必要になる。ウォレットに追加された金額は、デジタル人民元(e-CNY)による決済を受け付けることを示すマークが提示されている店舗や、DiDi(滴滴)、Meituan(美団)、Ctrip(携程)、Qunar(去哪儿)、JD.com (京東)などのオンラインプラットフォームでの支払いに使用できる。
香港からの送金が便利に
デジタル人民元アプリには「使いながらチャージ」ができる機能が備わっている。ウォレットへの事前チャージなしに直接銀行カードを用いた支払いが可能だ。現在、VisaやMastercardをサポートしており、今後も多くの国際カードが適用されて行く見通しだ。
さらにアプリでは、HSBCや恒生銀行など香港の銀行口座からのウォレットへのチャージを可能にした「転数快( Faster Payment(FPS))」と呼ばれる簡易送金、簡易決済システムも提供する。中国工商銀行、中国銀行、建設銀行、交通銀行がこれに対応している。使用上問題が発生した場合には24時間対応のカスタマーサポートが利用できる。アプリ内にある「ヘルプとフィードバック」機能を使ってフィードバックを行う。